いつもブログを見て下さったり、お品物をお買い上げ頂いている皆様、どうもありがとうございます(^^)
私のブログをどれだけの方が見て下さったのか?についてのデータが、一日の終わりにわかるようになっているのですが、
思った以上に沢山の方に見て頂いていることがわかり、びっくりすると同時にとても嬉しく思っております(^^)
いつもお読み頂きましてどうもありがとうございます。
今日は古いリングについて書き残しますが、古いリングにあまり興味のない方は少し退屈してしまうかもしれません。
昨日、あるリングコレクターの方が、コレクションされていた素晴らしい古いリング達をまとめてを譲りたい!ということでお見えになりました。
コレクションは中世以前の希少で高品質な作品ばかりです、古いリング好きとしては、喉から手が出るほど欲しいリング達です。
古いリングをコレクションされている方は、ご存知だと思いますが、
古いリングには引き込むような強い力があります。
古いリングは一つでも勿論楽しめるのですが、数が揃いだすと、それぞれのリングの持つオーラが相互作用で引き立て合い、魅力がぐぐっと増します。
同じ年代で揃えるもよし、テーマを決めて揃えるもよし、各年代のトップの作品にしぼって集めるもよし、、、
そして、リングの作られた年代に何が起こったのか?人々の生活は一体どうだったのか?などをリングを手に取りながら調べることは素晴らしい体験なのです。
ただ、身を飾るだけでは終わらないのが古いリングです。
夜眠る前に古のリングを手に取って眺める、、、、指輪を填めながらその年代の本を読みふける、、、
指輪を媒体として、その年代へタイムスリップするような感覚を覚えて頂けると思います。
もちろん、何かに深く感動する為には、自身の感性を磨かなければなりません、自分が知らないことには感動出来ないからです。
この喜びを知ってしまうと、大袈裟ではなく一生退屈しないと思います。
古いリングは知れば知る程、興味を持てば持つ程、情熱をかき立てる奥深さがあるのです。
でも、気をつけなければいけないのは、
1、古い指輪にはフェイクが本当に多いこと。
2、古ければ良いというわけではなく品質の悪いものもあること。
3、石の取り替えなどオリジナルの状態を保っていないものが多いこと。
4、年代の違う作品であるのに、古代の作品と説明されている場合もあること。この場合は価格に大きな差がでます。
などなど、本物で品質の高い作品を手に入れるのは、とても難しいことなのです。
希少で高価で需要があり、なおかつ識別が難しい、となると悲しいことですが、それを利用する人達も出て来てしまうのです。。。
何か出来ることはないかとアンティークレッスンでも古い指輪の真贋については沢山お話してきましたが、実際の訓練無しに識別は難しいので私が最終的に言える事は、、、
信頼できる人から買うこと、
です。
信頼出来る人、というのは肩書きではありません。どれだけ、リングの真贋について実経験があり、理解しているかが最も大切だと思います。
それと知識のある人でも、本物だけを紹介しているとは限りませんから、これも気をつけて下さい。
理由は、お金儲けです。
これに関してはこちらでも沢山の例を見てきました。
何故ここまでお話するかというと、やはり古いリングを愛しているから。
そして、是非本物の古いリングを手にして頂きたいと思っているからです。
私がパリに来たのも、古いリングやカメオ、インタリオを学ぶ為。
フェイクが沢山出回っているものに対して、真贋云々などという話をするのは
もしかしたら意味が無いものかもしれません、でも私のブログを読んで気をつけて下さる方がいればそれでいいです。
一つ、希望があることなのですが、古の作品に関する科学的な鑑定の精度が上がってきています。
現在はかなり高額で気軽に頼めるようなものではありませんが、必ずもっと利用しやすいようになります。
その時に、残念な意味で驚いたり、深く傷ついたり、アンティークを嫌いになったりしないようにしないといけないのです。
で、昨日、リングコレクターさんがお持ちになった指輪の数ですが、十数点もあり、いずれも素晴しい作品ばかりなので
それらを譲り受けるとなると、それはそれは高額になりますから、あーあ、どうしよう、、、と考えるばかりです。
今日も最後まで読んで頂き、どうもありがとうございました(^^)
仙波亜希子
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今日は、グランドーム作と言ってしまっても過言ではない、素晴らしいエナメルミニアチュールのブローチを仕入れました。美しい貴婦人が描かれていましたが、それが誰かは分かったのでほっとしています。
ミニアチュールの肖像画を手にとってそこに人物が描かれていたら、それが一体誰なのか?なるべく分かるようにしたいと思っています。例えば18世紀の貴族男性が描かれているミニアチュールがあるとします、買い付けた段階でそれが誰か分かっていない場合に、それが誰なのか説明出来る人がいないからです。
そうすると、そのミニアチュールがいかに美しくて出来映えが良くても、その作品は 「18世紀の貴族男性が描かれたミニアチュール」で終わってしまいます。この先、そのミニアチュールがどのくらい長く壊されずに生き延びられるかわかりませんが、もしかしたら、数百年生きてきたのと同じように、今後数百年間生きることが出来るかもしれません。
その数百年の間、「18世紀の貴族男性が描かれたミニアチュール」で名無しさんでは可哀想ですよね。わかる可能性があるのは、肖像画が残っている人物になるので、それほど有名な人物ではない場合は調べることは出来ないので、その場合は仕方ないのですが。。。
この人物は、ミニアチュールリングとそっくりの肖像画が残っていたので、シャルル・ルイ・オーギュスト・フーケ・ド・ベル=イル(Charles Louis Auguste Fouquet de Belle-Isle)であることがわかったので、とても嬉しいです。
このミニアチュールリングの人物が誰かは残念ながら分かっていません。この先も分からないかもしれません。
この人物が誰だったのか、思いを馳せたいと思います。。。
仙波亜希子 Akiko semba
パリで25年ディーラーを続けていた方が引退された後のお店に、新しいディーラーさんがギャラリーを開きました。
このディーラーさんには以前、それはそれは素晴らしい18世紀のクリソベリルのペンデロークをご紹介して頂いたことがあります。ペンデロークとは、縦長のずっしりとしたボリュームのあるピアスのこと、貴族が夜会で身につけた特別な作品です。
ペンデロークとは、このようなデザインの縦長のずっ〜しりとしたピアス。
このクリソベリルは私の大好きな石の一つで、独特の雰囲気と淡い黄緑色のなんとも言えない色に魅力を感じます。クリソベリルはポルトガルのアンティークジュエリーに多く見られるので、ポルトガルのアンティーク、と聞くだけで、もしかしてクリソベリル?!と期待してしまう程です。
何故ポルトガルでクリソベリルのジュエリーが多く作られたのかですが、それは、隣国のスペインは美しいエメラルドを豊富に手に入れることが出来た為に、エメラルドを使った華麗なジュエリーが作られましたが、ポルトガルはエメラルドを多く使うことができなかったので、エメラルドに代わるような美しい石を探したところ、ブラジルで淡い黄緑の石を発見し、ギリシャ語で金を意味するクリソスを使って、石の名前をクリソベリルと名付け、ジュエリーに使ったからです。
クリソベリルは、エメラルドに比べて高価ではなかった為に、カッティングを研究することが出来たのも、このクリソベリルを使ったジュエリーを面白くさせている理由の一つでしょう。クリソベリルのジュエリーからは石の魅力を引き出す為のカッティングの工夫が見られます。
このクリソベリルのジュエリーは後の時代に修道院で発見されることが多かったのですが、それは、当時の女性は夫の死後に修道院に入ることが多く、その際に、持っていたジュエリーを修道院に預けたからなのです。
個人的にクリソベリルは18世紀の大降りなデザインのジュエリーに使われていると、石の美しさを最大限に発揮しているような気がします(モダンジュエリーにクリソベリルがセットされていると、若干寂しい印象に見えてしまいます。)
18世紀の夜会で貴婦人が身につけたジュエリーは希少ですし、オリジナルのコンディションで残っていることも稀ですから、良い作品は通常高価になる場合が殆どです。でも、好きな石なので出会いを待ってしまいます。
ちなみに上の写真はセーヌ川の橋を渡っている時に撮影しました、セーヌ川を渡っている時に見る空には、雲が大きなキャンバスに描かれているようで、絵画のような雰囲気がとても美しいのです。
仙波亜希子 Akiko semba
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サイトでご紹介しているジュエリーに関する関連資料を本などで発見したら、すぐに写真を撮影してパソコンの中に保管しておくことが多いのですが、せっかく写真を保管してもサイトに写真を掲載する時間がない場合が多いので、あっという間にパソコンに写真が溜まっていってしまい、あれれ?この写真なんだっけ?と自分でもわからなくなる時があります(汗)
でも、少しずつ掲載していますので、同じ作品の説明でも次に見る時には変わっているかもしれません。気になる作品がありましたら、是非再度チェックしてみてくださいね。
例えば、今日は15世紀に作成された聖バルバラのゴールドリングの資料 ↑ を掲載しました。
古い作品の場合は類似作品の資料を探すのは、それ自体が宝探しのようでワクワクする時間でもあります。まだ見ぬ資料を見たりするのも大好きなので、ついつい古本屋さんで持ってない本がないかどうかもチェックしてしまいます。
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冬の間以外は週に一度、出勤前にパリ郊外のムドンの森を散歩しているので、今日も森へ行ってきました。段々寒くなってきたので、年内最後のムドン散策になるかも、、と思いながら奥へと進むと、アフリカへ渡る途中で羽を休めるカモの集団に出会いました。
水辺に50羽くらいのカモがいる景色は美しく、これは写真を撮らねば!と、静か〜に近づいていきましたが、さすがに野生のカモは警戒心が強くて、カモまであと約25メートル!!というところで、バサバサバサバサ〜ッと湖の中へ逃げて行ってしまいました、、、、カモ達、驚かせてごめんなさい。
小さな点々が飛んで行ってしまったカモ達です。。。
アフリカまで飛んでいくのは大変だろうからと、せめて餌をあげようと持っていたパンをちぎって投げましたが、全く近寄ってきてはくれませんでした。。。
そのまま森を進むと、木々の間で見え隠れする小さな水辺を見下ろせるポイントがあるのですが、そこでも、同じ種類の2羽のカモがいました、雄と雌のペアで、静かな森の水辺で羽を休めている姿がとても神秘的で、どこかラリックのジュエリーのような雰囲気が、、、パリから近い森ですし、もしかしたらラリックもこの森に散策で来ていたかもしれないですね。
パリに住んでいると、アンティークジュエリーを作ったジュエラー達も見たであろう景色や、建物、美術品等、同じものが見られて、パリの同じ空気感を肌で感じることが出来るので、アンティークジュエリーをより深く理解できるような気がします。
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