フランスの伝統的なジュエリー 〜プロヴァンスの十字架〜

プロヴァンスは18世紀から19世紀初頭のフランスにおいて名高く豊かな地方でした。その富はオリーブオイルやワインの生産という地中海での貿易から得ており、プロヴァンスの中でも最も豊かな街はマルセイユ、アルルそしてエクスでした。そして、18世紀より、富裕層はとても価値の高いジュエリーを使うようになりました。これら宝石のデザインはフランスから来たものですが、イタリアやスペインから来たものもあります。ほとんどが古風な形やデザインです。ゴールド、シルバー、ダイヤモンド(ローズカットダイヤモンド)が使われ、エナメルも使われています(例としてマルタ十字架に使われています。)

プロヴァンス 18世紀後期 マルチーズクロスを着用した女性

 プロヴァンス 18世紀中期

 

プロヴァンスの民族ドレスと宝石の数々を収めた博物館があります:

http://www.avignon-et-provence.com/musee-grasse/musee-provencal-costume-bijou/#.UF2yykKgdHI

プロヴァンス・ジュエリーの最高の時代は、1750年から1830年、プロバンス人のジュエリーの歴史は衣装に密接な関係があるのです。プロヴァンスの富は、18世紀に色鮮やかなキャンバスやインドのモスリンなど、東洋からの美しい織物を取引するマルセイユ港での極めて盛んな貿易により始まりました。これら全てがその地域の贅沢かつエレガントな衣装作りの発展に有利に働きました。

18世紀後期当時の鮮やかな衣装、色合いがとても可愛らしいです。

 

現在は、写真の数々にも見られるように伝統的な衣装やジュエリーへの強い関心が見られます。

 当時を想像させる華やかな衣装です。

アルル社会を表現した18世紀後期の画家、アントワーヌ・ラスパルは、首にマルタ十字架、または二つの重なった玉が付いたガチョウ一匹と同じサイズで金に溢れた「Coulas」という幅広のブレスレットを誇り高く身につけた美しい職人や裁縫をする労働者たちを描いています。(画像だとちょっとわかりにくいですね、ごめんなさい。)

アントワーヌ・ラスパル画

そしてこちらが描かれているブレスレット「Coulas」

「マルタ」の十字架はマルタの騎士の徽章に飾られており、その長い歴史を思い起こさせます。プロヴァンスはプロヴァンス人による創設以来、マルタ体制につながりがありました。これらは金で飾られ、白黒で彫刻・艶加工され、黒いベルベットのリボンで首にぶら下がっています。

もう一つの十字架は「マントノン」で、金のコーン型ベゼルに6つのダイヤモンドがセットされていました。「蝶の十字架」は、贅沢にローズカットダイヤモンドで彫り飾られたゴールドやシルバーの素晴らしい十字架で、その形とデザインはフランダースからやって来ました。プロヴァンスの街のボーケールがフランダースのレースそして宝石や石をアムステルダムやパリからの宝石商らと貿易していたからなのです。

 

そしてこれはゴールド、シルバー、そしてローズカットのダイヤモンドの19世紀初頭の« パピヨン »(蝶々)と呼ばれるプロヴァンス発祥の十字架です。クラシックな雰囲気が素敵です。当時の華やかな衣装に合わせて身につけられていたのでしょうね。この19世紀初期プロヴァンスのシルバークロスを扱っております。どうぞご覧下さい。

アンティークギャラリーソレイユ http://antique-gallery-soleil.com/

お問い合わせ info@antique-gallery-soleil.com

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