ゴルゴネイオン
- 2013年12月25日
- アンティークレッスン
ゴルゴネイオン
古代ギリシャにおいて、最も人気のあったシンボルのひとつが、蛇の髪を持つ不気味な女性の頭の象徴、ゴルゴネイオンです(メデューサ3姉妹をモチーフにした装飾、メデューサの仮面などは「ゴルゴネイオン」と呼ばれていました)。これまでに発見されたゴルゴネイオンのメダリオンやオーナメントの起源は、紀元前8世紀にまでさかのぼります。
ギリシャのゴルゴネイオン、紀元前6世紀
ギリシャのゴルゴネイオン、紀元前5世紀
ギリシャ神話によると、メデューサの頭を見た者は石に変えられ、ペルセウスとメデューサの物語にゴルゴネイオンの登場が描かれています。
メデューサを殺すペルセウス、紀元前6世紀
ゴルゴネイオンは、寺院や建物、あるいは墓を悪から守るものとして、非常に早い時期(紀元前8世紀ほど前)から、ギリシャで流行していました。そしてヘレニズム期にはインタリオやカメオに彫られ、持ち主を危害から守るお守りとして使われるようになったのです。
このモチーフの起源はギリシャですが、ヘレニズム文化と共に広まっていきました。ゴルゴネイオン像は、イタリア・エトルリア都市国家群の地中海沿岸地域で発見された寺院、衣服、彫像、食器、武器、鎧、硬貨にも描かれています。
ギリシャの銀貨に彫られたゴルゴネイオン、ネアポリス(紀元前400~350年)
エトルリアのゴルゴネイオン、紀元前4世紀
ヘレニズム文化がローマに組み込まれていくにつれ、ゴルゴネイオン像の人気はさらに高まりました。もっとも、ゴルゴネイオンの顔立ちは次第に美しいものへと変化しています。恐ろしく残忍なメデューサの仮面は、美しく哀れなメデューサ・ロンダニーニに変えられていったのです。。。
ヘレニズム時代後期またはローマ時代初期 «メデューサ・ロンダニーニ »
http://en.wikipedia.org/wiki/Medusa_Rondanini
ヘレニズム寺院アポロ像、ディディム、トルコ
裕福なローマ家庭においてゴルゴネイオンは、家を悪から守るものとして通常玄関横に描かれていました。蛇で取り巻かれた顔が、しばしば壁画に描かれているほか、モザイクとしても床に埋め込まれています。
ローマ時代のゴルゴネイオン・モザイク、1世紀
ローマ時代のゴルゴネイオン・モザイク、2世紀
ローマ時代のより品質の高い装飾品は、(1~2世紀)始めのものです。通常の大きさは縦11~24mmでした。より大きなものは、31mmになります。
現在ギャラリーで扱っている 古代ローマ2世紀 ゴルゴネイオンのカメオ
このカメオの大きさは24.4mmあり、最も大きいサイズのひとつです!
3世紀から4世紀の間にはより簡略化され、通常サイズはより小さくなっています(10~18mm)
ローマ時代のゴルゴネイオン・カメオ、1世紀(ギャラリーにて販売済)
ローマ時代のゴルゴネイオン・カメオ、1~2世紀
ローマ時代のゴルゴネイオン・カメオ、2世紀
ローマ時代のゴルゴネイオン・カメオ、3世紀(ギャラリーにて販売済)
仙波亜希子 Akiko semba
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