今日は、古い文書を専門に扱うギャラリーで古い手紙を沢山見てきました。
マリーアントワネット、ルイ14世、マントノン夫人、ポンパドール夫人、などなど、過去の歴史上で存在していた事が良く知られている人物の手紙ばかりでした。実際に手紙類を手にしてみて思った事は、頭の中では理解をしていても、実際にその人たちが存在していた証である手紙を見て読む、ということは
感覚的に本当に面白く、とても心動かされました。彼らを本や映画の中で見るよりも、ずっと鮮やかに一人の人間として蘇るような感覚です。
興味のあるアンティークは買いたくなってしまうのですが、手紙類にもとても心動かされ、一枚目の手紙を買いたい気持ちで一杯です(笑)
仙波亜希子 Akiko semba
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仏電話番号 0033(0)9 53 53 51 47
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中世の貴族達の生活を表したタピストリーと絵画です。どうぞ雰囲気を味わって下さい(^ー^)ノ
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パリ、クリュニー中世美術館の中世の女性達です。髪型などどうぞ当時の雰囲気を楽しんで下さい(^ー^)ノ
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パリのクリュニー中世美術館に納められている絵画やタピストリー、美術品の中から主に司祭にちなんだ作品をご紹介します。当時のジュエリーの意味は身を飾るのではなく、身を守る為や社会的地位を表し、強力な魔法の力があると信じられていました。神に仕える司祭達は、指に魔法の指輪を嵌めた姿で作品の中に残っています。サイトに掲載している中世のリングと合わせて是非ご覧下さい。
こちらは作品に出て来る司祭達が所有していた司教杖。
このような司祭の杖は見事な金細工で作られ七宝や宝石で飾られています。金がとても貴重でごく僅かしか流通していなかった事を考えると、これだけの金を使えた教会の権力がいかに強かったかが良くわかります。司牧者の証として、羊飼いの杖に似せた先が曲がった作りです。
現在、ギャラリーで扱っているこの中世の指輪は例外的なサファイヤの大きさから当時の司祭が身に着けていた極めて珍しい作品だと考えられます。現存する中世の指輪でも、これほどまでに大きなサファイヤが着けられた指輪はそうそうありません。
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中世の石付きの指輪 12世紀〜14世紀
極めて年代の古い指輪にはロマンがあります。
ローマ帝国の崩壊からルネサンス初期までの期間に、中世ヨーロッパで身につけられていたジュエリーは、強烈に迷信的、宗教的、階層的で、階級を意識した社会を反映したものでした。イギリスとフランスでは金や銀、貴石を身につけることが許されていたのは、聖職者、王族と貴族のみだったのです。ギリシャ・ローマ時代に起源を遡ることができる有名な宝石細工職人達は、それぞれの貴石に強烈な呪術的特性を見出し、それぞれの石を据えるべき金属を定めました。
この興味深い時代のジュエリーには数多くの役割、目的があり、中世の当時の人々には明白であったジュエリーの役割は、現代の私たちには良く分からないことが多いです。
これらのジュエリーを身に着ける事は、所有者の富や地位を誇示し、アイデンティティを強調するための手段であっただけでなく、多くのジュエリーは強力な呪術的な力も持っていたのです。
古代ローマ人を刻み込んだ宝石や、すばらしいセイロンブルーサファイヤを留めた指輪や、全体に聖人達の姿を刻み込んだペンダントの主要な目的は、それを身につける人を危害から守り、社会でのその人の地位を確立することだったのです。
素晴らしい中世の3つのリング
中世の指輪は手に取ると過去への夢を見させてくれます。遙か以前から存在した指輪を通して私達は現代から過去へタイムスリップできるのです。それ故に多くのコレクターが、特にゴールドで出来た指輪を探し求めています。しかし、強く理解しなければならないのは中世の指輪は非常に稀少であり見つけるのが非常に困難なのです。したがって多くの偽物が存在するのです、 偽物の中世の指輪が作られ始めたのは19世紀のことです。
ゴールドは中世期には、古代期よりもはるかに稀少な非常に貴重な金属となっていました。古代および8世紀頃までは、指輪は死者と共に墓に埋葬されていましたが、中世になるとその墓には、司教と修道院長の墓を除いて、指輪はありませんでした。夢を誘うこれらの中世の指輪を見つけることが可能な唯一の場所は、地面、川の中、隠された宝(秘蔵財宝)の中(テラコッタの鉢の中や、壁や井戸の中に隠された箱の中など)です。以下に例を挙げます。
A) 土中より発掘された中世のリングは大抵の場合は、非常に悪いコンディションです、常にオリジナルストーンは失われ、フープは潰れています。
左 エメラルドがセットされたゴールドのリング 13世紀〜14世紀
右 ガラスがセットされた古代ローマ時代のリング
B) 川から発見されたリングは時々良い状態で見つかり、滑らかで優しい特別なパティナを持っています。
川で発見されたサファイヤがセットされた金の指輪 12世紀〜13世紀
C) 秘蔵財宝から発見される指輪は、状態が良いことが多いですが、非常にまれです。
右 ダイヤモンドがセットされたゴールドのリング 14世紀
左 色づけされたガラスがセットされた金の指輪 13世紀 ホーランド
また、中世の指輪にはサイズの小さいもの(現代人よりも体格が小さかった)や、大きいもの(手袋の上から着用)が多く標準のサイズがあまり無いことも理解する必要があります。ゴールドは非常に稀少であったため、指輪は軽量なものがほとんどです。
ルビー、エメラルド、サファイヤの3つの貴重な石が一つの指輪にセットされた大変珍しい指輪
ギャラリーにて扱っております、是非ご覧下さい。
これらの理由から、状態が良く、着用可能なサイズの指輪を見つけ出すことはほぼ不可能です。これが、非常に数多くの偽物が存在する理由なのです。
〜偽物には3種類あります〜
1 – 台も石も完全に偽物
2 – 指輪の台はオリジナルではあるが、石は後から置き換えられたもの
3 –すべてオリジナルではあるが、修繕されているか、2つの異なるパーツが混在しているもの(フープとベゼルなど)
1) 台も石も完全に偽物
特に目を引くゴールドの指輪に、偽物が非常に多く見られます。フェイクメーカーのオリジナル作品であることもあり(この場合、本物のリングには存在しない奇妙なデザインのものが多いです)、オリジナルの指輪を複製したものもあり(この場合、公共コレクションかプライベートコレクションにそのプロトタイプを見つけられることもあります)、オリジナルの指輪から型取ったものもあります。
この型取りの場合、特に宝石なしのゴールドの指輪では、見分けるのがより困難です。フェイクメーカーはゴールドのモデルを使用して、銅、銀で型を作り、新しいものを鋳抜きます。しかし、合金部分(現代のものと異なり、国や時代によっても異なります)や、ゴールドの表面(表面の艶、傷み)、セッティング、石、刻印を良く調べることで偽物を見分けることが可能です。
ガーネットがセットされたゴールドのフェイクのリング 12世紀のスタイル
2) 指輪の台はオリジナルではあるが、石は後から置き換えられたもの
フェイクメーカーは石のないすばらしい本物の台を見つけた場合、大抵、現代の石を留めます。その石の起源(現代の採掘場か古い採掘場か)、石のカッティング、石の研磨、特に、拡大レンズでセッティングを経験に基づいてよく調べれば、その石がオリジナルか否かを確認できます。
石が失われた13世紀のリング
中世のセッティングには、爪で留めるタイプと、金で底と周囲を覆うタイプの2種類があります。セッティングを意識するとき、特に、その金属が地面や水の中に長い間あった場合、アンティークゴールドは時間と共にもろくなることも理解する必要があります。
オリジナルガーネットがセットされた13世紀のリング
ゴールドとサファイヤの13世紀のリング ギャラリーにて販売済
拡大レンズで見て痕跡が分からないようにセッティングを変更することは不可能です。セッティングが一度もいじられていない場合(指輪の台が偽物でない証明があった場合)、その石がオリジナルであることを確信できます。
以下に石を付け替えたオリジナルの中世の指輪の例を挙げます。
ゴールドとグリーンガラスのリング 14世紀(オリジナルコンディション、石を変える前の状態)
上と同じリングです、グリーンガラスを外し、現代のサファイヤをセットしています。
拡大して見てみましょう。この場合は爪がはっきり折れているので石の交換を見分けることができる例です。爪がはっきり折れていない場合は、石が古いかどうか、カッティングと研磨は古いかどうか、セッティングには傷がついているかどうかなどで判断できます。
当然このような中世の指輪の石がオリジナルのものでない場合は、その価値は下がってしまいます。
中世期、宝石職人が宝石を見つけることは非常に困難だったのです。貴石は非常に稀少でしたし、ブラジル、コロンビア、マダガスカル、アフリカ、ロシア、タイからの石はありませんでした。古代の採掘場の数も少なく、ほとんどは、宝石職人から非常に離れた地にありました。地中から発掘するための近代的な道具はありませんでしたし、カットや研磨のための近代的な道具もありませんでした。
パリ クリュニー中世美術館 ジュエリーセクション
カボションカットが特に広く使われており、カッティングは均一ではないことが多いです。多くの石が使われ、色付きガラスも使われていました。また、ローマのインタリオやカメオがセットされていることもあります。他には、水晶やパール、ガーネット、ターコイズ、スピネル、トルマリンなどの半貴石であることもあります。
ローマ時代のインタリオがセットされた13世紀の指輪 ギャラリーにて販売済。
ゴールドとグリーンガラスのリング 13世紀
貴石はさらに稀少であり、より価値がありました。大きな貴石は本当にとても稀少で、大きな貴石のついた本物の指輪は非常に高価です。11世紀から13世紀にかけて好まれた石は、青いものでした(サファイヤやターコイズ)。14世紀には、赤い石(ルビーやスピネル、ガーネット)が流行りました。もろく壊れやすいエメラルドの指輪はさらに稀少でした。ダイアモンドはさらに稀少で(ピラミッドカットのものが多い)、特に14世紀と15世紀のものが見つかります。
サファイヤとゴールドのリング 13世紀 ギャラリーにて販売済です。
3) すべてオリジナルではあるが、修繕されているか、2つの異なるパーツが混在しているもの(フープとベゼルなど)
これは見分けやすいことが多いです、近代の型は古いものとは異なるからです。二つ異なるパーツがつなぎ合わされている場合はスタイル、時代、起源が別々であることがあります。そして、この問題は中世の指輪だけではなく、より近代の指輪にも多く見られます、是非18世紀の指輪のアンティークレッスンを見返してみて下さい。古い指輪のベゼルや、指輪以外のジュエリーの一部などの古いパーツだけを取り出し、別のフープ(古いものか偽物)におさめ、古いスタイルの指輪を作ることは非常によくある事なので注意が必要です。
オトニアンリング(10世紀〜11世紀、そして19世紀) オトニアンのエナメル装飾(おそらく壁、オブジェ等のデコレーション)とオトニアンのゴールドリングを一つにし、19世紀に金のグラニュレーションをつけて華やかにした例(クリュニーミュージアム所蔵)
結果
本物の全てオリジナルの価値のある中世の指輪を手に入れ、自分の夢をピュアに保つ為にもいろいろな事に気をつけて慎重になる必要があります。本物の指輪は非常に稀で、特に状態の良い、オリジナルの石付きの、着用可能なサイズで、それほどもろくない指輪を見つけることは非常に難しく、そのような指輪は非常に高価なものであることを是非知って下さい。偽物であっても高価な価格で販売されている場合があります。
また、中世の指輪に関する十分な知識を持っている人はかなり少ないので、確信を持ってその種の指輪を購入することもとても難しいこともそ知って下さい。購入する前に、他の非常に古い宝石と同様、ディーラーからの情報を良く確認することも大切です。
そして、このレッスンでお話したことは、鑑定をするにあたって必要な知識の一部です。実際の鑑定にはより多くの知識を必要としますが、中世のリングについてより深く知って頂きたくて記しました。
類稀に大きなサファイヤがセットされた13世紀のリング
ここまでの大きさのサファイヤが留められたリングはまず見かける事がありません。
ギャラリーにて扱っていますので是非ご覧下さい。
このアンティークレッスンについて何かごさいましたらお気軽にご質問下さい(^-^)
Parisのアンティークディーラー 仙波亜希子 Akiko semba
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