アンティークレッスン No4 フェイクアールデコジュエリー編 (ポイント説明)
- 2013年02月23日
- アンティークレッスン
アンティークレッスンNo4フェイクアールコジュエリー編を再開したいと思います。
(予習)で掲載した写真はご覧頂けましたでしょうか?(^-^) 普段はこういった事をじっくり考える機会もなかなか無かったのではないかと思います。
予習で掲載した写真はすべてフェイクです、あまり綺麗な写真ではありませんでしたが、アンティークジュエリーに見える品ばかりだったと思いますし、 フェイクアールデコジュエリーが存在する、ということを感じて頂ければ嬉しいです。
今回は見分けるポイントを文章でお話したいと思います。
まず、文章だけを掲載しますから、文章をよく読んでみて下さい。そして次回のレッスンより写真付きでそれぞれのポイントを少しづつ解説したいと思います。
1) デザイン
フェイクアールデコのデザインは本物よりも劣ります。
フェイクのデザインからはインスピレーションが感じられないものが殆どです。例えば、フェイクは全体のデザインがどっしり直線すぎたり、デザインにポイントがない為に重く見える事がよくあります。でも、これだけではフェイクだということにはなりません。アメリカのアールデコ作品はエレガントさにかける場合がよくあるからです。
2) 作り
作りはおそらく、フェイクを見分ける上で最も重要な要素だと思います。大抵のフェイクジュエリーと本物のジュエリーは作りには違いがあります。
通常フェイクジュエリーの仕上げには雑さがみられます、もっともよくわかるのは裏の作りでしょう、石の裏の穴の開け方が丸い穴だけであったりします、またフェイクのミルグレーションは本物のミルグレーションとは違います、そしてフェイクのセッティングと本物の石のセッティング、特に爪止めなどにも違いが現れます、接合面でもフェイクと本物では違いがあります。
クオリティの低いフェイクジュエリーは機械で作られており、手仕事ではありません。
3) 金属
金属も非常に重要なポイントです。
高品質のアールデコジュエリーはプラチナで作られます、ホワイトゴールドではありません。
そして、時々ホワイトゴールドをブローチの裏、リングのフープ部分などに部分的にプラチナと共に使う事があります。また、プラチナと混ぜられたイエローゴールドを(裏面など)見ることができます。しかし、金の色はモダンのジュエリーと古いジュエリーでは差があります。もし、全てがホワイトゴールドでアールデコジュエリーと呼ばれるジュエリーがあったら気をつけて下さい。
4)石
大抵の場合、フェイクメーカーは貴重な石を使わず、価値の低い石を使います。例えば、大きなダイヤモンドやバゲットカットよりも小さなダイヤモンドを好みます、また、半貴石の場合は珊瑚や翡翠よりも価格が低いオニキス、水晶、ラピスが良く使われます。
そして、着色した翡翠や中国産の珊瑚がつかわれたアールデコジュエリーと呼ばれるジュエリーがあったら特に気をつけて下さい。
5)石のカッティング
オールドカットのダイヤモンドを使っているからと言ってそれは本物のということにはなりません!フェイクメーカーはオールドカットのダイヤモンドをフェイクアールデコジュエリーによく使う事があるからです。そして、エメラルド、ルビー、サファイヤなどのカラーストーンのカッティングがモダンのカッティングであった場合も気をつけて下さい。
6)チェーン
フェイクペンダント、フェイクネックレスにフェイクメーカーはモダンのチェーンをよく使います。それは古いチェーンが貴重で見つけるのが難しいからです。アールデコジュエリーと呼ばれるジュエリーのチェーンがモダンのチェーンに見える場合、作りがモダンの場合、モダンのデザインの場合、使われた形跡がない場合は気をつけて下さい。
7)ホールマーク
通常、アンティークには金属を表すホールマークが打たれています。特にフランスのアールデコジュエリーはそうです。しかし、フェイクアンティークジュエリーにホールマークを見つけることは大抵の場合はできないでしょう、時々モダンのホールマークが打たれていることがありますが、それは明らかなフェイクの証になります。アールデコジュエリーと呼ばれるジュエリーにホールマークが無い場合は気をつけて下さい。
8)使用感
古いジュエリーには大抵の場合は使用感が見られます。フェイクには使用感がありません、約100年は立っているアールデコジュエリーに使用感が全くないのは奇妙ですね、もし、アールデコと呼ばれる新品のように見えるジュエリーがあったら気をつけて下さい。
今回、沢山のポイントをお話しましたが、一つのチェックポイントに当てはまるからと言って、それがフェイクアンティークジュエリーになるかというとそうではありません。
例えば、、、
接合面がモダンの場合、それは現代の修理の可能性を示すだけでフェイクではないかもしれません。
モダンのチェーンがついていた場合や、モダンのストーンがついていた場合、それは後にモダンのチェーンが着けられたり、石を取り替えた可能性があり、フェイクではないかもしれません。
ですが、アンティークレッスンでも繰り返しお話しているように、一つの品物に沢山のチェックポイントが当てはまってしまった場合は、フェイクジュエリーと判断する材料になるのです。
そしてまた一方で、一つの良いポイントがあったからと言って、それが本物であるという証にもなりません。
注意深いフェイクメーカーは古い石を使ったり、人工的な使用感を加工したり、本物の古いチェーンをフェイクジュエリーにつけたりするからです。
もし、あなたが持っているアールデコジュエリーがフェイクかどうか知りたくなった方は、どうぞお気軽にお問合せ下さい。鑑定には鮮明なお写真が必要になります。
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☆次回のレッスンからは写真を取り入れて、具体的にポイントの説明をいたします☆
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