お仕事は好きなのですが、やはりストレスは溜まります、ということで、日頃のストレス発散にパリ左岸の広くて綺麗な公園、リュクサンブール公園へ行ってきました!天気が良くて休日だった為に人が沢山いて、家族と、お友達と、恋人と、さらに鳩までもカップルだったりして、青空の下、とても良い雰囲気でした。
リュクサンブール公園はとにかくベンチがたくさんあります。日本では紫外線は美白と美容の大敵ですが、西洋では日焼けは富と健康の象徴でもあるので、特に春の天気の良い日はベンチやテラスで太陽を楽しみ始める人を沢山見かけます。
とにかく日向ぼっこ。
大きな噴水もあって、ミニチュアの舟で遊べるようになっています。
このあたりのベンチは階段を登ったところにある特等席?ですね。
こちらは少し公園の内側に入ったところ、この日はバゲットのサンドイッチのお昼をここで食べました。
目の前には夢のように可愛いお花が沢山。
お花の向こうのマリモのような丸い植木が可愛かったり。。。
お昼を食べた後に、さらに公園の奥の方まで散歩しました。
向こうに見える無理な体勢の彫刻はヘラクレスです。
この鳩はずーっと離れない仲良しカップルでした。
公園の隅の奥の方には、面白い形の大きな木が生えているエリアがあります。
この大きな木が生えているエリアに来たのは、プレゼントで頂いたアンティークのミニチュアを使って写真を撮るためです。このミニチュアは日本のアンティークで、本来は盆栽に飾る為のミニチュアだそう。ひたすらに可愛くて小さな人形達で、全部で50体くらい頂きました。
詩が浮かんできそうな写真が沢山撮影できて、そして、アンティークに命を吹き込めた気がして、なかなかに嬉しい祝日でした。
仙波亜希子 Akiko semba
お問い合わせ info@antique-gallery-soleil.com
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古代ローマインタリオの年代測定
古代ローマのインタリオ作品の主な年代判定の方法をお話したいと思います。
古代ローマのインタリオ作品の年代判定はとても難しいですが、専門家であれば古代ローマインタリオの年代測定は比較的簡単に行えます。
この年代測定を行うには、四つの基準があります。
a) 素材
古代ローマの彫刻師は多くの素材を使用していましたが、各素材のスタイルは年代によって異なります。例えば、プラースアゲートは、特に紀元前1世紀から紀元1世紀の間に流行しまし、二コロアゲートは、特に紀元1世紀から3世紀の間に使用されています。
しかし、この基準も完璧ではなく、紀元2世紀にプラースやニコロが見つかることも珍しくはありません。
b) ストーンの形状
古代ローマインタリオには、多くの形状が存在します。各形状の様式は、年代と場所によって異なります。例えば、若干膨らんだ形のインタリオは古代ローマ帝国の西側よりも、東側の方が一般的です。また、コーン形状(3段目、3つ目)は、一般的に紀元1世紀に見られるものです。
しかし、素材同様、この基準だけでは十分な年代判定は出来ません。
c) 題材
古代ローマインタリオに関しては様々な題材が存在しますが、時代によって好まれる題材が違います。例えば、« Venus Victrix» はユリウス・クラウディウス朝に関連する題材で、この王朝の後は見られなくなります。ヘラクレスを扱った題材は、初期によく見られます、また、キリスト教を主題としたものは、特に紀元3世紀に見られるようになり、4世紀には一般的な題材となりました。
d) 彫りのスタイル
年代測定に関する最も信頼できる基準が、彫りのスタイルです。
例えば、« a globolo style » は紀元前4世紀にエトルスカンスカラベに出現し、紀元前2世紀まで続きました。« pellet style» は、紀元前2世紀から紀元前1世紀の間の古代ローマ共和国において一般的なものでした。
以下の立像を見ると、紀元前1世紀、あるいは紀元1世紀、2世紀、3世紀の女神の違いをはっきりと感じて頂けると思います。
左 : 紀元前1世紀 / 右2つ: 紀元2世紀
左 : 紀元2世紀 / 右 : 紀元2 – 3世紀
彫りのスタイルの年代をより簡単に知る為には、頭部の彫りのスタイルを研究しなくてはいけません。これらのスタイルには、特殊な類型がみられるからです。
2A : 紀元前2 – 1世紀
2B : 紀元前1 – 紀元2世紀
2C : 紀元50 – 200 年
2D : 紀元1 – 2世紀
2E : 紀元150 – 300 年
頭部の例によっては、各スタイルが一部の年代特有のものである事が明確に分かります。
« pellet style» : 紀元前2 – 1世紀
« Wheel style» : 紀元前1世紀
« Round head style » : 紀元1世紀 (左) – 紀元1 -2世紀 (右)
« Cap with rim style» : 紀元1 – 2世紀
« Nose-mouth-chin style» : 紀元1 – 2世紀
もし、古代ローマインタリオを購入したいとお考えであれば、まずはそのインタリオが古代ローマ時代の本物か、古代ローマ以降の作品か、あるいは現代に製造された偽物であるかを入念に確かめる必要があります。
希少性と価格は年代によって大きな違いがある為にインタリオの年代も確かめるべきです。例えば同じ品質の石と同じ題材のインタリオでも、それが制作された年代が紀元前1世紀か、あるいは紀元2世紀かによって価格が変わるからです。
古代ローマインタリオの専門家が品物を鑑定する際は、ここで挙げた四つの基準を全て同時に確認します。しかし、専門家でない人物が鑑定した場合、年代を間違える可能性が高いでしょう。インターネットが普及した現代では、インタリオ作品を目にする機会も増えていると思いますが、よく年代(本物であるかどうか、また題材も)に関する間違いが数多く見られるのも事実です。
例えば、一例として、紀元前2世紀のインタリオのスタイル(ヘレニズムあるいはイタリックスタイル)は、後年のスタイル(紀元前1世紀 – 紀元4世紀)とは大きく異なります。古代ローマインタリオが実際に作成されたのは、紀元前1世紀でした(« pellet style» においては、紀元前2世紀に始まっていますが、スタイルが完全に古代ローマとは言えない為に、割愛します。)アンティークマーケットにおいて、紀元前2世紀のインタリオ(ヘレニズムあるいはイタリックスタイル)を見つけるのは非常に稀な事です。もし、 紀元前2世紀の古代ギリシャのインタリオ と呼ばれる品物を見つけたとしても、かなりの確率で年代が間違っている可能性があるため、よく確認するようにしましょう。
一通り、古代ローマインタリオの判定についてお話をさせて頂きました。ではこのインタリオはどの年代のものでしょう?
仙波亜希子 Akiko semba
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