ハートシェイプの由来
- 2013年03月09日
- アンティークジュエリー
ハートシェイプは知らない人はおそらくいないほどの普遍的なモチーフ、それが♡です。
このハートシェイプの紀元は遥か中世にまでさかのぼり、イエス・キリストが自らの心臓を人々への愛として見せることから始まります。
左のハートがイエスの心臓、右のハートが聖母マリアの心臓を表しています。
左のハート キリストを表すモチーフ : 十字架、いばら、槍、炎
右のハート 聖母マリアを表すモチーフ:白百合、剣、炎
それぞれのハートのモチーフには意味があり、添えられているモチーフが少し違う場合もあります。
中世の象牙細工作品
ルーブル美術館蔵 タペストリー 1400年頃
少しづつハートモチーフはキリストの愛を表す他にも、人々それぞれの愛を表すモチーフの意味を持ち始めます。
13世紀の素晴らしい指輪 ヴィクトリア&アルバート美術館
メインストーンがハートシェイプなのがわかりますね、13世紀と古い指輪なので何用の指輪なのか定かではありませんが、後の時代にハートモチーフが婚約や結婚用のジュエリーとして使われ始める事を考えると、おそらくこれも初期の結婚指輪、婚約指輪だと思われます。
こうしてハートモチーフは少しづつ愛を表すラブジュエリーとして使われ始めるのです。ラブジュエリー用のハートモチーフには十字架やいばらなどのモチーフは取り外され、ハートとハートの上の炎だけが残ります。炎は王冠になったり、リボンになったり、様々なモチーフへと姿を変えます。
同じくロココ時代の貴婦人の指先。
ハートを両手を持ったモチーフは、私の愛をあなたに捧げるという意味があります。
19世紀後期のふっくらとしたホワイトオパールのラブジュエリー
Parisのアンティークディーラー 仙波亜希子 Akiko semba
Antique Gallery Soleil http://www.antique-gallery-